木彫荒彫りの終了

新作「構築〜起源〜」の部分を形成する杉材の柱がすべて彫り終わりました。といっても荒彫りですが、とりあえず100本以上の長短の柱のカタチが決まりました。これから仕上げの彫りに入り、半分から下はバーナーで炙って炭化させます。ちょっとホッとしています。仕上げは彫り跡を残しながら、丁寧な作業になります。土台に使う厚板はまだ手付かずで、雛型を見ながら、そろそろ厚板に穴を開けていきたいと思います。今月中に穴の位置を決め、柱の仕上げができればいいのですが、これはあくまで目標です。この時点ではまだ作品の全体像が見えてきません。雛型だけが頼りなのです。こうした作業は技能的な処理ばかりで、精神的には楽な工程です。当分こうした作業が続きますが、明日は土台の穴を開ける段取りと柱の仕上げ彫りの試作に入れればよしと考えています。

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