安全対策マニュアル

今日も蒸し暑い作業場で木を彫っています。肉体労働をしている作業員のような気持ちでいます。暑さの中で安全対策を怠らない姿勢を貫いています。水分補給、しっかりと昼食をとること、適度な休憩を心がけています。先日民間企業派遣で造園土木会社に研修に行った時の心得が生きているなと思っています。そこで配布された安全対策マニュアルは、彫刻の制作にも有効です。木を彫る作業は創作であり、また労働でもあるのです。自分が彫刻を選んだ理由はそうした身体を使う作業が向いていると思ったからです。哲学的な思索を要求される一方で、実材にぶつかっていく魅力。それは頭でっかちにならない表現方法でもあるのです。そこに実際の場面で派生する安全への配慮。安全対策マニュアルは集中力を司る頭脳に対し、この時季一気呵成に作り上げることへの身体への警告だと思っています。身体を省みず作業を行えば危険な状態になる、逸る気持ちを抑えて集中を持続することが大切だと自分ではマニュアルを解釈しています。 Yutaka Aihara.com

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