画家ニコ・ピロスマニ
2008年 7月 30日 水曜日
先週行った渋谷のBUNKAMURAザ・ミュージアムで、ロシア素朴派画家のニコ・ピロスマニの作品に出会いました。ピロスマニという画家を知ったのは20年以上も前に見た映画でした。たしか岩波ホールだったか記憶がはっきりしないのですが、ピロスマニの絵画そのもののような朴訥で美しい映像が鮮烈でした。渋谷の「ロシア・アヴァンギャルド」展に出品されていたのはピロスマニが20世初頭にこの時代の気鋭な画家たちに見出された画家であったということです。ピロスマニ自身は旧ソ連グルジアの町で看板を描いては食事や酒代を稼いでいる放浪画家だったようですが、まさに時代がプリミテイヴ・アートを求め、それによって一躍脚光を浴びることになったわけです。人物はいずれも正面を向いて特徴をよく捉えた風貌、人物の他に動物を多く描いていた様子が伺えました。「へたうま」という造語がぴったりな異質で偉大な画家であったと思います。 Yutaka Aihara.com
関連する投稿
- 再開した展覧会を巡り歩いた一日 コロナ渦の中、東京都で緊急事態宣言が出され、先月までは多くの美術館が休館をしておりました。緊急事態宣言は6月も延長されていますが、美術館が漸く再開し、見たかった展覧会をチェックすることが出来ました。 […]
- 東京竹橋の「あやしい絵展」 先日、東京竹橋にある東京国立近代美術館で開催されている「あやしい絵展」に家内と行ってきました。ウィークディにも関わらず鑑賞者が多く、コロナ渦の影響もあってネットでチケットを申し込む方法は定着したよう […]
- 甲斐生楠音「横櫛」について 先日、見に行った東京国立近代美術館の「あやしい絵展」では、日本美術史に大きく取上げられている有名な画家がいる一方で、マニアックな画家も多く、私が思わず足を止めた作品を描き上げた画家も、私には名に覚え […]
- 虎ノ門の「近代日本画の華」展 東京港区虎ノ門にある大倉集古館へこの歳になって初めて足を踏み入れました。若い頃から美術館巡りをしているにも関わらず、大倉集古館には行かなかったのが不思議なくらいです。調べてみると大倉集古館は日本で最 […]
- 暁斎流の「鳥獣戯画」について 先日、閉幕してしまった「河鍋暁斎の底力」展で、私が気になった数多くの下絵の中から、展覧会のポスターにもなっている作品を取り上げます。ポスターは「鳥獣戯画 猫又と狸 […]
Tags: 作品, 展覧会, 画家
The entry '画家ニコ・ピロスマニ' was posted
on 7月 30th, 2008
and is filed under note.
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
Both comments and pings are currently closed.