映画「モデイリアーニ」

最近は芸術家の生き方を映画にしたものをよく観ています。メキシコの画家フリーダ・カーロ、フランスの彫刻家カミーユ・クローデル、それに今回はイタリアの画家アメデオ・モデイリアーニを主人公にしたものです。今回の映画は今まで観たものに比べると、映画としての創作が強く表れていて、ほとんどフイクションと言えます。ピカソやユトリロが登場人物として描かれていてパリを舞台にしたドラマ仕立てになっていました。自分としては、もう少しリアルに迫った描写が欲しいところでした。モデイリアーニはたとえば彫刻家として出発したけど、身体の具合が悪く、画家に転向し、それでもアフリカ彫刻に強く魅かれて、あのような独特なプロポーションをもった人物を多く描いた画家です。本人の葛藤は大変なものではなかったかと思います。それを取り上げても映画になる要素は充分あると考えます。誇張はあっても芸術家が抱える本来の苦悩も描けたらよかったと感じました。

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