「田中一村 豊饒の奄美」

表題は大矢鞆音著「田中一村 豊饒の奄美」で、3月に奄美大島に行った時に購入した書籍の一冊です。田中一村は以前NHK「日曜美術館」で取り上げられて興味を持った日本画家で、横浜のデパートの巡回展にも足を運びました。それ以来現代的なセンスで描かれた一村ワールドの虜になり、当時の図録だけでは飽き足りず、今回も奄美の美術館を訪ね、このような本を買った次第です。中央画壇に背を向けた経緯、奄美の生活と創作の充実、自分も美術に関わる作者の端くれとして、取材から浮き彫りされる一村の足跡がよくわかり、生々しいイメージが沸きました。とくに奄美に渡ってからの創作活動に興味津々でした。自分も年1回の個展以外に発表する手立てがなく、画壇との付き合いも望むべくもない作家ですが、ひたすら創作して心がいっぱいになっている充実感はあります。もっと認められたいと願うのは作家である以上つきまとう現実ですが、まず創作活動ありきと思っています。認められる認められないは結果としてついてきてくれればと願ってやみません。

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