「廃墟の美学」を読んで…

表題は谷川渥著「廃墟の美学」のことです。これは廃墟の図像学というか美学として捉えた廃墟論です。自分の陶彫による作品は、廃墟(遺構)をテーマにしているので、本来ならもっと早くこの学問を知っておくべきだったと思います。本書は西欧の廃墟に対する考え方や表現方法が通観できる内容になっていて、文中に取り上げられている個々の作家は知っていても、廃墟論としての視点で見ると、実に興味深く、自分の思い描いていた学問がここにあったと感じました。さらにもっと多様な廃墟論を学びたいと思ったほどです。数日前のブログに書いたブリューゲルの「バベルの塔」や「牢獄」を描いたピラネージとか、以前から興味を持っていた作品が出てくるたびに、自分がこの先学ぶべきは「廃墟学」なのかもしれないと感じています。

関連する投稿

  • 飛躍の6月を振り返る 今日で6月が終わります。今月は7月個展のために図録を作成し、案内状も自宅に届きました。個展に出品する作品の梱包を始めていて、現在は陶彫部品を収納する木箱の製作に追われています。木材を調達しながら木箱 […]
  • 「発掘~盤景~」と「構築~視座~」について 今年の7月個展に出品する新作のタイトルを「発掘~盤景~」と「構築~視座~」とつけました。「発掘~盤景~」は発掘シリーズとして私の作品の中核を成すもので、陶彫部品を組み合わせる集合彫刻にしています。デ […]
  • 「作陶への取り組みの第一歩」について 「中空の彫刻」(廣田治子著 三元社)の「第二部 ゴーギャンの立体作品」の中の「第2章 最初の陶器(1886秋~1887初頭)」に今日から入ります。今回は「1 […]
  • 創作一本になった4月を振り返る 今日は4月の最終日なので、今月の制作を振り返ってみたいと思います。今月の大きな出来事は、長年続いた教職公務員との二足の草鞋生活にピリオドを打って、創作活動一本になったことです。これは自分の生涯の転機 […]
  • 連休最後の日 今日でゴールデンウィークが終わります。3月で公務員を退職したため、連休という意識が薄れつつありますが、それでも昔からの慣習で、連休中に何かやろうと思い、仏像に関する書籍を読んで知識を深めることにしま […]

Comments are closed.