発掘〜遺構〜に寄せるコトバ

7月の銀座の個展に出品する作品で、タタミ六畳の面積を有する「発掘〜遺構〜」に寄せるコトバを思案しています。図録の1ページ目に掲載するコトバです。この作品のイメージを辿り、初めにどんな思いがあったかを思い出しています。作品を制作し始めると、そうした思いに枝葉がでてきて始原的なイメージの振り返りが難しくなることがあります。作品を作る前に何かがあったはずなのに、目の前にある作品の具体的な形態ばかりに左右されてしまうのです。作り込めば作り込むほど、それは作品のための作品になってしまいます。コトバを生み出すには、造形作品が生まれた時に立ち戻らなければならないと思います。コトバを介してイメージの源泉を探ることは自分にとって必要なことなのです。                     Yutaka Aihara.com

関連する投稿

  • 雛型の展示で思うこと 立体作品の展覧会に行くと、初めは大きな作品に目が奪われますが、じっくり見ていくうちにガラスケースに入った雛型に注目が移ります。雛型にはいろいろな謎が隠されていて、ひとつひとつ想像しながら鑑賞すること […]
  • 「発掘〜円墳〜」ギャラリーにアップ 今年の個展(ギャラリーせいほう)で発表した「発掘〜円墳〜」がホームページのギャラリーにアップしました。陶彫によるテーブル彫刻です。テーブルの中央に穴があって、そこから覗いた写真が2点あります。カメラ […]
  • 2006年HP・ブログのまとめ 2006年は自分にとってどんな1年だったのか。振り返るのは今日くらいなので、思い当たるところを考えてみようと思います。4月に銀座のギャラリーせいほうで個展をしました。「陶彫〜発掘シリーズ〜」という題 […]
  • 11‘恩師からの手紙 もう80歳になろうかという恩師が毎年銀座まで個展を見に来てくれます。文筆家の笠原実先生で、横浜ゆかりの文学に関する著作も出しています。自分は仕事の関係でずっとギャラリーにいられないため、毎回手紙によ […]
  • イメージする力を保つ 創作活動から離れていると、イメージする力が衰えてきます。美術の制作であれ詩作であれ、それは同じです。イメージする力は漫然と生きていても、なかなか身につくものではなく、常に何事かをイメージしようと心が […]

Comments are closed.