モノクロのもつ豊かさ

RECORDで有彩色と無彩色による作品をほぼ交互に作っています。そこで感じたことは無彩色、つまりモノクロのもつ色彩の豊かさです。いや、色彩を感じさせる豊かさと言った方が相応しいかもしれません。モノクロのもつ表現力はなかなかのものです。ピカソの「ゲルニカ」でも証明されていますが、モノクロはあらゆる色彩をイメージできると思っています。画面構成やひとつずつのカタチもはっきりして甘さに逃れることを嫌います。エスキースもデッサンもシンプルに人に伝えるものであれば、いろいろな色彩を使うより、モノクロの方がダイレクトに伝えられると思います。服装もモノトーンを基調としたものを着ると、自己表現したものを自分が黒子のように操っているように見えて、イメージの豊富さを人に感じさせる印象を持ちます。モノクロの雄弁さを改めて感じています。             Yutaka Aihara.com

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