陶彫による「遺構」

今年の個展は6畳大の陶彫で「発掘〜遺構〜」と名付けている作品を出品する予定です。あらゆるカタチが混在する都市が無人化した情景を陶彫の集合体で表現しています。いつも4月にやっていた個展の開催時期を、今年は7月に変えました。大きさで言えば今回の個展に出品する作品が今までで一番大きいのです。都市の模型のような作品です。陶彫の部分はもう出来上がっていて、テーブル台になる部分を現在考案しています。つまり、木彫の新作「構築〜起源〜」をこれから作り始めますが、この柱の何本かが「発掘〜遺構〜」に使う予定なのです。これはもう渾然一体となる作品で、個展にはこれ1点だけでかなりのスペースを占めるかなと思います。こんなことを頭の片隅に入れつつ、明日は木を彫っていく予定です。

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