「バウハウス」の魅力

自宅の書棚に「バウハウス」について書かれた本が結構あります。ドイツ語による原書もあるのですが、もうオーストリアから帰って20年経ち、とてもドイツ語を読む気になれません。写真図版を見てちょっとしたコメントに眼を通すだけです。ドイツ表現主義を学んでいく上で、表現主義が時代遅れになる時期に組織された教育機関、そこで表現主義から構成主義または生産性を高める機能主義へと変換していく歴史の流れを体験した教育機関として「バウハウス」は避けて通れぬ存在です。自分にとって魅力ある芸術家であるカンデインスキーやクレーが教壇に立ち、すべてが建築に総括される学校が「バウハウス」です。建築やデザイン、表現主義や構成主義などこれほど魅力的な学校はありません。時間があると書棚に手を伸ばし、何冊かある「バウハウス」の本の頁をめくっては眺めています。自分の造形の原点になっているように思います。

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