画家E.L.キルヒナー

ドイツ表現主義を調べていくとベルリンの「ブリュッケ」とミュンヘンの「青騎士」という2つの芸術家集団に出会います。「青騎士」は年刊誌が発行され、カンデインスキーの理論が核になった集団であるのはよく理解できます。「ブリュッケ」は数人の画家が共同制作をして始まったようで、そのリーダーがよくわかりません。最後まで「ブリュッケ」という集団にこだわり続けて年代記まで出そうとしたキルヒナーがその役割だったのかもしれません。カンデインスキーは昔から名が知られた画家です。モンドリアンと並んで中学校や高校の美術の教科書に掲載されています。しかしながらキルヒナーは日本では馴染みの無い画家です。自分も実際に絵画を見たのはドイツに渡ってからで、とくにモノクロの木版画で風景を描いた作品には感銘を受けました。画家の性格もなかなか好戦的だったようで、画風にも挑みかけてくるような雰囲気が伝わります。ただ当時まだ共産圏だった東ドイツのドレスデンにも陸の孤島だったベルリンにも行かず、キルヒナーの興味はそこで尽きてしまったことが残念です。

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