「点・線・面」より総論について

カンデインスキーの「点・線・面」は当時の芸術論としては画期的だったと思います。絵画的要素(立体も然り)をその最も基本とする抽象要素にして、人が作品を鑑賞する際に感じる内面性や精神性を、あたかも数学の法則のように解釈して論じたものは他に類を見ません。芸術を語るものであることは理解できますが、その論法は何か絵画や彫刻とは別のものを論じているように感じます。その中でも感覚的な部分に触れたり、曖昧なところを曖昧として扱ったりするところは、やはり芸術論の域を出ていないようです。しかしながら、こうした取り組みはキュビズムやシュールリアリズム、果ては現在に至っている芸術を見ていくと、やはり思考すべき道筋だったのかもしれません。今一度、現代美術が現代美術になった原点を考えるのは必要なことだと認識しています。

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