トイレという名の快適空間

ヨーロッパ各国からトルコへ旅した時に、便器のカタチが国によって変化していくのを見て、その国の人々の生活や文化をトイレを窓口にして語れるのではないかと思ったことがあります。洋式と和式が違うように、国によってトイレは様々な形態があります。トイレットペーパーがあったりなかったり、水の入った容器が置かれていて、これで尻を洗うのかと戸惑ったこともありました。トイレは何でもない空間でありながら、一部のレストランや店舗ではデザイン性に優れた素敵な空間を演出しているところもあります。とにかくトイレが清潔であると、国、市町村、公共施設、民間施設、個人の家、いずれも居心地のよい所になります。我が家では来客があると、まずトイレの掃除から始めています。外へ出かけた折、そこのトイレで品格を判断することもできるのではないかとさえ思うほどです。トイレという名の快適空間はアートギャラリーにも匹敵すると考えています。

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