タウン誌の取材

横浜市旭区在住の作家の一人として、タウン誌の取材を受けることになりました。午後の1時間半、僅かばかりの広さのアトリエで、ルポライターの質問に答えました。普段から図碌撮影等で付き合っているカメラマンとは別のカメラマンが現れて私自身の撮影をしていきました。自分のことを喋ったり、撮影されたりするのは本当に苦手ですが、そうも言っていられないので、自分としては精一杯やることにしました。自分の生い立ちから彫刻との出会い、さらに今置かれている立場を、その時代に思索したことを思い出しながら振り返るのは、思うほど気楽なことではありませんでした。自分の創作のことを聞いて欲しいし、人に伝えたいと日頃考えているのに、いざ本格的に聞いてもらえるとなると尻込みしてしまうのは一体どういうことでしょうか。結局、自分は巧く言葉で伝えられないので、造形として表現しているのかもしれません。作品で何を表現しようとしているのか、これは単純で難しい質問でした。言葉にできないのです。イメージがあって、それで何かを表そうとしているのですが漠然としています。でも強烈な意思が働いていることに間違いはありません。説明できない「何か」があるのです。

関連する投稿

  • 仕事再開の6月に… 新型コロナウイルス感染症の影響で、6月になって漸く仕事が通常勤務になりました。ただし、感染症対策は怠りなくやっていかなければならず、完全に仕事が回復した状態ではありません。それでも職場で全員が顔を合 […]
  • 魂の在り処 「祈るときは合わせた二つの掌のあいだに、口惜しくて歯ぎしりするときは歯と歯のあいだに、悔いて顔をしかめるときは眉間、あるいは瞼のあいだに、魂はある。」これは朝日新聞に掲載されていた「折々のことば」欄 […]
  • 2013年 HPによる総括 2013年の大晦日を迎えました。今年はどんな1年間だったろうと振り返ってみると、自分にとって幸福と思える素敵な1年間だったと思っています。まず、自分を含めて家族が健康に過ごせたこと、周囲に大きな事故 […]
  • 5月を振り返って… 今日で5月が終わります。ゴールデンウィークがあって笠間・益子に出かけたり、また図録撮影があったり、来年の個展に向けて新作をスタートさせたりして結構盛りだくさんの1ヶ月でした。振り返ってみると、今月は […]
  • 知的活動と手仕事 「キルヒナーは、1925年の自分の作品についての重要な自伝的省察において、『知的活動と手仕事の結びつきにおいて世界でもっとも美しくユニークな』芸術家という職業を彼が二元的に理解していることを明確に述 […]

Comments are closed.