「発掘〜円墳〜」について

「発掘〜円墳〜」は、4月の個展に出品する作品のひとつです。作品をテーブルにするアイデアは新しいものではありませんが、テーブルの下に陶彫ブロックを接着する作品は初めてだろうと思います。テーブルの下にあるものは地下に埋もれている造形と考えて、こうした構成を思いついたのです。地下となれば墓地のイメージになるのは、ウィーンで見たカタコンベの影響かもしれません。ドーナツ状のテーブルが最初のイメージにあったので「発掘〜円墳〜」という題名にしました。テーブルの上に出ている部分はわずかで、むしろ下の部分に塊としての造形があります。テーブルの上を爪先立って見たり、下に屈んだりして見る彫刻です。約40個の陶彫ブロックで構成されているので、組み立てに手間がかかります。そんなわけで集合彫刻は展示するのに時間がかかるので、きちんと写真に撮っておきたいのです。今週末に組み立てて、カメラマンに撮影をお願いする予定です。

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