鎌倉彫の彫師さん

大切な友人に鎌倉彫の彫師をやっている安斉文隆さんがいます。自分がウィーンから帰国してまもなく、ドイツ語を忘れないために在日ドイツ人学校(横浜市都築区にあるドイツ学園)の夜間クラスに通っていた時期があります。安斉さんはその時に知り合った人です。安斉さんは鎌倉彫の技術を伝えに、またドイツの木彫技術を学びに行く目的でドイツ語を学んでいたのでした。それを度々実現させ、多くの写真をもって私のところに現れました。鎌倉の山水堂で1級技能士として仕事をしている安斉さんですが、彫りへの思い入れが強く、また技術には目を見張るものがあります。今日は横浜のグループ展に来ていただいたので、鑿の研ぎ方や扱い方を伝授していただきました。自分の作品は安斉さんのように緻密さも流麗さもない粗雑なものですが、自分の襟を正すためにも、こうした人が自分には必要なのです。ブログをご覧になっている方で、お時間があれば、ぜひ鎌倉駅近くの山水堂にお出かけください。安斉作品の彫りの美しさを堪能してください。

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