故・日和崎尊夫さんの思い出
2006年 12月 16日 土曜日
「柄澤齊展」で購入した図録に日和崎さんのことが書かれていました。柄澤さんは日和崎さんの個展を見て、それがきっかけで木口木版を始めたことを知りました。30年も前の自分の大学時代に、学内の版画展に日和崎さんがひょっこり現れて、自分の彫った大きな木版画に意見やら感想をいただきました。それから日和崎さんとの交流が始まりました。素晴らしい師匠に出会ったにも関わらず自分はとうとう木口木版はやりませんでしたが、国分寺にあった自宅兼アトリエに泊まらせていただいたことがありました。日和崎さんの仲間と一緒に山登りに出かけて、山の帰りがけに突然絵本作家の田島征三さんの家に立ち寄って夕飯をご馳走になったこともありました。日和崎さんは酒が大好きで般若心経を読んで命拾いした話などをしてくれました。今でも思い出が鮮やかに残っています。ひょんなことから日和崎さんの名前を見つけ、懐かしい気持ちになりました。
関連する投稿
- 橫浜の「エッシャー展」 既に終わってしまった展覧会の感想を述べるのは恐縮ですが、旧知の作品が多い有名な版画家の印象を改めて書きたいと思いました。オランダ人版画家M・C・エッシャーの作品を、私がいつ頃知ったか今も鮮烈に覚えて […]
- 「パウル・クレー 東洋への夢」 表題の展覧会は、静岡県立美術館で開催されているもので、知人からチケットをいただいたので行ってきました。クレーはたびたびブログに書いている画家で、この巨匠に関する興味はずっと尽きません。自分は20代前 […]
- 「無名性の錬金術師」を読んで 昨日に引き続き、種村季弘著「断片からの世界」に収められている美術評論で、今回はE・フックスに関するものです。ウィーン幻想派画家として国際的な名声をもつフックスは、ウィーンの多く画廊で銅版画を展示して […]
- 町田の「西洋の木版画」展 先日、東京都町田市にある町田市立国際版画美術館で開催中の「西洋の木版画」展に行ってきました。私は学生時代に彫刻を専攻しながら、興味関心をもって試してきた技法が木版画でした。ドイツ表現派のざっくりとし […]
- 横浜の「バンクシー展」 横浜駅に隣接するアソビルで開催されているバンクシーの全貌を示す展覧会は「バンクシー展 […]
Tags: 展覧会, 書籍, 版画, 芸術家
The entry '故・日和崎尊夫さんの思い出' was posted
on 12月 16th, 2006
and last modified on 1月 8th, 2010 and is filed under note.
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
Both comments and pings are currently closed.