「時間性」について

「経験の構造 フッサール現象学の新しい全体像」(貫茂人著 勁草書房)の第五章「時間性」について、気になった箇所を引用いたします。本書を読んで章ごとにNOTE(ブログ)にまとめをアップしていますが、前章でも内容が難解故に、しっかりまとめることが出来ず、語彙の何たるかを取り出しているに過ぎません。今回も理解するだけで精一杯で、自分の読解力の乏しさを痛感している次第です。まず時間性とは何か、「時間はさまざまな次元にわたって構造化されるのだから、時間を同一者として扱うべきではなく、『時間性』という多層的構造としてとらえなければならない。」とありました。次に内的時間意識の中に過去把持という言葉がありました。過去把持とは何か、「知覚などにおける志向性が対象についてのもの(対象志向性)であるのに対して、過去把持は体験についての志向性(内的意識)である。」また「内容変化説や統握説においては、過ぎ去った単独の内容についての単独の志向性が問題になっていたのに対し、過去把持においては複数の時間点にまたがる志向性のネットワークが問題になる。」とありました。次に時間の流れを論じている文章に時間論を唱えたメルロ=ポンティが登場してきます。「メルロ=ポンティは、時間を世界や存在と区別して論じることはしない。」としながら「時間を『現在に到来することによって過去へと向かう未来』とするやり方の背後には、時間を分析する際に、流れのダイナミズムを優先させようという戦略が潜んでいる。」と述べています。今章のまとめにはなりませんが「メルロ=ポンティの洞察から明らかになったとおり、時間の流れは、現前と非現前との交替の中で世界や事物の超越が成立するメカニズムだった。また、フッサールの志向的相関理論を見ても、志向的相関は時間的運動を内蔵した構造体だ。」とありました。今日はこのくらいにしておきます。 

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