10月RECORDは「象」

「象」は動物のゾウではなく、象形や象徴を意味する文字として選びました。最初にイメージしたのは碑文のような刻印された文字で、読解出来なくても、そこに不思議な雰囲気が醸し出される世界でした。文明の曙期で人類には具体的なカタチを抽象化していく過程があり、文字の原初形態では象形文字が登場し、やがて記号として整理されてくる遍歴を見ていると文字そのものに楽しさを感じます。そうしたイメージを自分のデザインに取り入れられないかと思い立ち、今月のRECORDで試してみることにしました。日本語表記は大陸から渡来した漢字が基本になっています。甲骨文字というのが漢字の最古の祖形で、絵文字のようでありながら抽象性が高い段階まで発達しているようです。甲骨文字一覧を眺めていると楽しさ満載で、いろいろアレンジしたくなります。RECORDでは甲骨文字を模倣するのではなく、造形要素だけを取り出して新たに創造していこうと思っています。今年は画面の中に一定のパターンを取り入れています。今月は4つの長方形を画面に配置した構成を考えました。忙しさに追い倒されて下書きだけ先行することがないよう、今月は気持ちを引き締めてRECORDに取り掛かっていきたいと思っています。

関連する投稿

  • 7月RECORDは「伸」 今月のRECORDのテーマを「伸」にしました。若竹が伸びる、木々が伸びる、身長が伸びる、爪や髭が伸びる、「伸」には成長の過程にあって、生命力を謳歌するイメージがあります。まさに盛夏に向かって、工房周 […]
  • 4月RECORDは「突」 一日1点ずつポストカード大の平面作品を作っている総称を、私はRECORDと言っています。そのノルマを自分に課して10年以上が経ちました。画面が小さくてもアイデアから下書き、彩色、仕上げにペン入れをす […]
  • 5月RECORDは「隙」 「隙」は隙間という単純な意味から、不和であったり、油断することであったり、マイナスイメージを連想するコトバです。RECORDは視覚的な構成要素に置き換えるので、心理的な表現を追求することに、たとえば […]
  • 週末 新作イメージの確認 昨日から新作の2つ目の塔を作り始めています。朝から工房に行って、作業に取り掛かる前に床置きの部分を設計した図を広げました。そこで2つ目の塔が最初に作った塔に比べると、やや小さなサイズになっていたこと […]
  • 6月RECORDは「重」 今年のRECORDは、画面全体に文様パターンを持ち込んでいます。6月は同じ大きさの円が6つ並ぶ画面を設定しました。その円内にモノが重なっている状態をイメージして、円のデザインと融合するような作品を目 […]

Comments are closed.