アートの役割について

私たち専門職が集まる研究集会の中で、某美術大学に勤める教授を講師に招いて話を伺う機会がありました。その中でアートの果たす役割についての話になり、私は興味関心を抱きました。かつて学校教育の中で芸術教科は必要ないのではないかという強権論がありました。今はそれを言う人はいません。国際社会の中で自分の意見を主張できる人材を養成することが、あらゆる分野で必要になっています。それを学校教育で担うことが、次期学習指導要領で謳われているのです。課題に対してどう主体的に対処するか、アクティヴ・ラーニングと言われているものが、既に様々な校種の授業に入ってきています。アートの授業は、個人の課題解決がやりやすいので、感性を育むとともに自己主張が可能な授業なのです。未来型スキルの中に、社会文化的・技術的ツールを相互作用的に活用する力や人間関係形成能力、自立的に行動する能力が入っています。現代は、従来の日本人が持つ調整型の人材ではない、確固とした己を主張する能力が問われるようになってきたと言えます。また、経済やテクノロジーが主流を占める現代社会の中で、その分野の閉塞感を打ち破るのはアートの力が必要だという考え方があります。理工学+アートという考え方は不思議な感覚を与えますが、創造的な思考がなければ、その先に進めないというところが開発者たちの実感なのかもしれません。現代の多義的多角的な構造を持つ様々な分野の中で、アートの役割は確実視されていることは疑う余地がありません。これは私としては嬉しいし、アートが世間の追い風になってくれることを望んでいる一人です。

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