映画「ボブという名の猫」雑感

先日、常連になっている横浜のミニシアターに「ボブという名の猫」という猫を主人公にした映画を観に行きました。我が家にも映画に出演したボブと同じ茶トラのトラ吉が居候しています。トラ吉は野良猫でしたが、今ではすっかり飼い猫の風貌になり、私の足元に纏わりついてきます。そんな縁で「ボブという名の猫」を家内と観に行ったのでした。映画の内容は、薬物依存症だったストリートミュージシャンがホームレス同様の生活を送っていたところに、NGO団体職員によって住居を与えられたことに端を発し、そこに迷い込んだ野良猫によって、彼の生活が劇的に変化していく様子を描いていました。これはイギリスであった実話で、今もモデルになったミュージシャンとボブは健在で、ボブとの生活を書き綴った書籍を携えて日本にもやってきたようです。私は映画の中で物語の中核を成す薬物中毒に関心を持ちました。主人公ジェームスは自堕落な生活が齎した薬物中毒だったのか疑わしい要素があり、繊細過ぎる性格だった上に、父との葛藤があって自暴自棄になったのかなぁと思いました。薬物中毒から立ち直るのが大変厳しい状況も描かれていて、ボブがいたからこそ強く前向きになれたのではないかと思いました。パンフレットにこんな一文がありました。「傷ついたボブと自分を重ね合わせたジェームスにとって、ボブを見捨てるということは自分を見捨てるということであり、父親に見捨てられたという古傷が疼いたのかもしれない。そしてボブを大切にすることで、ジェームスは自分の人生を大切にしはじめる。」(村尾泰郎著)これがこの映画の主張するところだろうと思います。NOTE(ブログ)を書いている私の膝に飛び乗って邪魔をしているトラ吉を見ながら、状況が状況だったらトラ吉も私に生きる活力を与えてくれるのかなぁと淡い期待を持ったところです。

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