陶彫加飾とRECORD
2017年 10月 26日 木曜日
今日のタイトルはウィークディの夜に制作をやっている2つの作品のことです。まず、陶彫加飾とは成形が終わった陶彫部品の表面に彫り込みを加えていくことで、陶彫部品が集合した時に、彫刻全体に微妙な視覚効果を与えるのです。古代の出土品には文様が彫り込まれていることが多く、それが文字であったり、何かを示す記号であったり、飾りであったりしています。私は現代都市の在り様を単純なパターンにして刻んでいるのです。発掘された出土品に似せた土質に、現代的な幾何文様を刻印し、文様の配列等に秩序をもたせています。基盤として作品には自由な発想がありますが、部分制作としては手枷足枷の退屈な作業を自分に課しているのです。その加飾作業は視野が狭くなっても可能なので、夜の時間帯に工房で集中してやっています。同時に自宅ではRECORDに取り組まなければならず、工房から自宅に戻って、食卓で小さな平面を取り出し、イメージを絞り出します。RECORD(記録)は文字通り、日々の記録をしていくもので、日記の代わりにポストカード大の平面作品を作っているのです。仕事から帰れば、自宅で夕食をとったり、風呂に入ったりしてのんびりとした時間を過ごし、翌日の英気を養うのが一般的ですが、私の最近の10年間は工房や自宅での制作に追われる日常を過ごしています。再任用管理職で2年目を迎え、二足の草鞋生活をここまで引っ張るとは思ってもみなかったというのが実感としてあります。それでも何とかやっていけるし、もう一年くらいはこの生活で大丈夫かなぁと思っているこの頃です。
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Tags: RECORD, 作品, 制作, 工房, 陶彫
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on 10月 26th, 2017
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