横浜の「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」

横浜そごう美術館で「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」が開催されています。デパートの美術館は店の閉店時間に合わせているので、遅くまでやっていて、勤務時間が終わった後でも立ち寄ることが可能です。国公立美術館にない便利さがあります。昨日、家内と待ち合わせをして本展を見てきました。ルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチは、芸術家として、また科学者として優れた業績を残したことは余りにも有名です。その天才の手から生まれた発明品の数々を大型模型にして展示したのが本展です。夏休みから開催しているので、小中学生の興味関心を引こうとした意図もあるらしく、楽しい解説もあって、体験型の展示品にも驚きました。本展には図録はなく「ダ・ヴィンチ 天才の仕事」(二見書房)という書籍が本展の内容に最も近いのではないかと思います。それによると「レオナルドは機械のスケッチからいっさいの情緒を排除し、機械のある部品から生まれたエネルギーが伝達され他の部品を動かす仕組みを、つまり機械が動作する原理をスケッチのなかでシミュレートして考えた。レオナルド以前に、だれがこのようなスケッチを描いたであろうか。」(P・ガルッツィ著)とありました。本展を見て、私は空を飛ぶ機械に惹かれました。書籍にこんな文章がありました。「人間が空を飛ぶために、レオナルドは二つのことを考えていた。一つは人体(機械の動力である)の力学的可能性について。もう一つは、空を飛ぶ機械が制御しなくてはならない空気という物体についてである。~略~レオナルドは空気のことを、水とはちがって、十分な力で押さえつければ圧縮できるものと考えていた。~略~らせん状のスクリュー自体はありふれてたものだが、空気にスクリューを応用したのはレオナルドが世界で初めてだったことを忘れてはならない。」空気スクリューの大型模型が私にはとりわけ印象的でした。

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