文筆家の恩師からの手紙

横浜に住む文筆家笠原實先生から、個展の感想が書かれた手紙をいただきました。因みに笠原實先生は私の恩師です。毎年東京銀座まで足を運んでいいただいて、その場でお会いできなければ、後日感想を手紙にしていただいているのです。今年もこんな手紙が届きました。「永年の地下構築作業も終わり、しっかりした台座の上に、いよいよ発展の時期を迎えましたね。地上の錯綜する想いに意識の架橋を試み、その統一の上に、未来への挑戦を託すかのように理解しました。」その後に論語の言葉が書かれていました。「不知命 無以為君子也」という書き出しだけがありましたが、これは「不知命、無以為君子也 不知礼、無以立也 不知言、無以知人也」の冒頭の部分です。つまり「天命を知らなければ、君子としての資格はない。礼を知らなければ、世に立ってゆくことはできない。人のことばを聞いて、その本心が見抜けないと、人物のよしあしを知ることはできない」という意味で、もうひとつの仕事である横浜市公務員管理職としての資質を問うコトバとして、私には響きました。作家と管理職、実は笠原先生も同じ立場を経験している恩師なのです。私の作る彫刻に未来への挑戦を見取り、それが管理職として組織を率いる指針になっているのではないかと思ってくれていると勝手に解釈させていただきました。有難うございました。このコトバを今後のパワーに変えて、さらに二足の草鞋双方で頑張っていきたいと思っています。 

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