17’個展最終日と搬出作業

今日が個展最終日です。午前11時の開館に合わせて家内とギャラリーせいほうに行っていました。毎年変わる東京銀座の風景ですが、週末になると相変わらず外国人観光客の姿が目立ちます。ギャラリーのある銀座8丁目は、新橋駅に近く銀座大通りと首都高速が立体交差する場所があります。そこにバスが何台も横付けされて、集団で乗り降りする外国人観光客の集合場所になっているようです。歩行者天国も大きな袋を抱えた観光客が闊歩していました。さて、個展の方ですが、管理職だった元同僚や、今の職場からも職員が来てくれました。驚いたのはウィーン時代の留学生仲間だった人が突如現れたことでした。私は美大でしたが、彼は音大に通っていました。当時よく遊んでいた思い出が甦り、暫し感慨に耽ってしまいました。彼は熊本県出身で、郷里の音楽大学の学長に就任しています。私立の大学経営をやっている傍ら、まだ作曲も続けていると言っていました。熊本の震災で校舎が倒壊し、甚大な被害に遭われたことも聞きました。彼のお嬢さんが宝塚に出演していて、東京の宝塚劇場に奥様と観に来ていたそうです。ちょうど個展の会期が合ったので銀座に足を運んでいただいたのでした。熊本で多忙にしている彼が、まさか来てくれることはないだろうと思っていましたが、それでも毎年個展の案内を送っておいて良かったと思いました。何かのついでがあったにせよ、遠路遥々来ていただいた方々に感謝です。川崎に店を構えるパテシエの方も来廊されて、当時のヨーロッパの話になりました。今の仕事に追われて、若い頃海外で暮らしていたことを忘れかけていた自分でしたが、確かにあの頃あそこにいたんだという実感が友人との関わりで甦ってきました。そんな意味でも毎年個展を開催していることは、人と人との繋がりを確認する上で幸運としか言いようがありません。多くの人の手を煩わせる個展ですが、また来年も企画していただきました。作品が一向に売れないのに、懐の深い画廊主の田中さんにも感謝です。搬出は運送業者2人と若いスタッフ3人、家内と私で夕方6時過ぎから行いました。陶彫部品を木箱に詰めたり、柱や台座をエアキャップ付きのシートで包んだりして2時間程度でトラックに積み終わりました。横浜の工房に戻ってきて、小さな部品はロフトに運び、木箱は1階の倉庫に収めました。これで漸く今年の個展終了となりました。明日から来年の13回目の個展を目指して頑張ります。

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