週末 陶彫小品5点の成形

今日は朝から工房に篭り、昨日土練りをしておいた陶土を使って、個展に出品する小品を5点作りました。小品は毎年数点ずつ作っていますが、自分にとっては重要な作品群です。重要と言うのは自分の特徴である集合彫刻ではない単体彫刻だからなのです。小品といっても高さは30㎝あるので、それほど小さいものではありません。今年は矩形ではない表現にしようと思っていたので、最初球体を作り始めましたが、イメージがしっくりいかず、あれこれ迷った挙句に、円錐の尖塔を斜めに削り取ったカタチに落ち着きました。タタラと紐作りを組み合わせて成形をしました。彫り込み加飾はウィークディの夜の時間帯にやろうと思っています。今日のところは陶土がまだ柔らかいので、彫り込み加飾がうまくいかないのです。最近の温度上昇で前日にタタラを用意することは止めました。タタラが固まりすぎてしまうことを恐れたためで、今日はタタラや紐を用意しながら成形に挑んだのでした。気温が高いと陶土の硬化も早く、1点目と最終5点目に軟度の差が生じます。そこで水を噴きかけながら作業を進めました。5点全てをビニールに包んで保存し、彫り込み加飾時にひとつずつビニールから出して作業をしようと思います。その分、乾燥が速いので皹が入らなければ、焼成まで短時間で済む利点があります。陶の世界で言えば、急激な乾燥は好ましくないのです。冬場と夏場の陶土の扱いはまるで異なってきます。自分は梅雨の蒸すような季節が陶彫の乾燥には一番良いような気がしています。湿度が低い爽やかな季節は、陶彫の乾燥には向きません。それでもビニールで包んで、俄かに乾燥していくようにコントロールしているのです。小品5点は来週末に何とか彫り込み加飾を終わらせて、乾燥させたいと思っています。そうすれば6月4日の撮影日に間に合うと思っています。

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