猫の恋謳う句

今日の朝日新聞の天声人語に猫に関する話題が掲載されていました。猫をテーマにした記事をつい読んでしまうのは、我が家で数年前から猫を飼っているせいです。猫のトラ吉はオスですが、小さかった頃に去勢手術をしています。春になると交尾を求めて奇声を発することは、よくわかっていたので早めの措置をしたのでした。それでもトラ吉は暖かくなるとアクティヴになります。1階から2階の出窓まで一気に突進して駆け上がってきます。自由気儘な姿はこういうことをいうのだと私たちに示しているようで、生産性のない刹那な生活を蔑むと同時に羨ましくもあります。天声人語の一文に「発情のスイッチが入るとネコは本能の命じるまま。人間なら理性で抑える一線を越えて行ってしまう」とあります。猫は恋も自由気儘です。「ネコの恋には古来、ヒトの詩情を湧きたたせる何か特別な魅力があるようだ」と続き、最後に掲載されていた句が気になりました。「恋猫や世界を敵にまはしても」(大木あまり作)これはどういう句でしょうか。解説がないので、敢えて自分の思うままに書けば、猫の奔放さと無責任さが目立つ愉快な一句だろうと思いました。猫を飼っていると、自分が置かれている管理社会が嫌になることがあります。猫のように生きたいと思っても虚しくなることがわかっています。恋はそれら常識の枠を取っ払い、理性を狂わせる魔性があります。今日は猫の日だそうで、猫に託けて魔性的な恋慕を思うこともいいかなぁと思いました。

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