週末 制作&横須賀へ…
2016年 11月 19日 土曜日
漸く週末がやってきました。冷たい雨が降る中、朝から工房に出かけ制作に没頭しました。このところ頻繁に来ている大学院生もいて、お互い作業に集中していました。今日の作業は午後3時までと決めていました。そのせいか周囲が見えなくなる緊張状態が早くもやってきて、素材との対話の時間が続きました。そうした雰囲気は伝染するのか、大学院生も無我夢中になって自らの修了制作に取り組んでいました。乾燥した陶彫部品の仕上げと化粧掛け、次の成形用の土練り、タタラと順々に制作サイクルが回っていき、何とか午後3時には制作工程のノルマを終わらせました。緊迫の6時間、ウィークディの疲労が残る土曜日にも関わらず、よくぞ頑張ったと自分を褒めて、明日の工程へと繋げることにしました。実は今日午後3時には工房を出て、横須賀美術館に行こうと大学院生と約束していました。横須賀美術館で開催中の「新宮晋 宇宙船」展を見に行きたかったのでした。彫刻家新宮晋氏は風や水を利用した可動彫刻を作る作家として知られた存在です。各地に野外設置されている作品は数知れず、私はいろいろな場所で新宮氏の作品に出会っています。まとまった作品を見るのは初めてで、期待に胸が躍りました。横浜の工房を出発し、横浜横須賀道路を使い、ほぼ1時間足らずで横須賀美術館に到着しました。雨のせいか人影はまばらで、じっくりと作品を見ることが出来ました。新宮氏の作品はモビールの発展形です。モビールは米彫刻家アレキサンダー・カルダーの考案による彫刻ですが、動きのバリエーションは新宮氏の方が勝っていて、構造的な面白さに加え、実に美しい景観を見せてくれます。最初の展示室にあった水で動くステンレスの彫刻に眼が奪われました。詳しい感想は後日改めたいと思います。美術館を夕方5時ごろ出て、大学院生を送りがてら帰宅しましたが、今日は充実していました。自宅ではいつものように心地よい疲労に襲われてソファに倒れ込んでしまいました。明日も制作続行です。