週末 大型陶彫の成形
2016年 11月 12日 土曜日
今日は好天に恵まれた爽やかな一日でした。工房がある植木畑周辺でも紅葉が始まり、木々の色合いが美しく感じられました。朝から大学院生が来ていて修了制作に励んでいました。私も彼女に背中を押されるように制作を頑張りました。先週から背の高いテーブル彫刻の下部に吊り下がる陶彫部品を作っていますが、窯に入る最大限の大きさで作っているため、かなりの大きさと重量になっています。これをボルトナットで逆さ吊りさせるのかと思うと、難しい設置になることが予想され、辛い仕事の前に立ち尽くす姿が思い浮かびます。また大きな陶彫なので、陶土の収縮が心配になっています。多少の皹割れは修整剤で何とかなりますが、大きく割れた場合は作り直しになります。彫り込み加飾をするため、薄く作ることが出来ないのも気にかかるところです。それでも今までさまざまな難題をクリアしてきたので、今回も何とかしたいと思っています。新作第1回目の焼成は無事終わり、窯出しをしました。これは背の低いテーブルの上面に置く陶彫部品ですが、まずまずの出来だったと思っています。今日は大きな陶彫部品の成形と併せて柱陶も作らなければならず、なかなか大変なスケジュールでした。毎回書いていますが、ウィークディの疲労のため土曜日は身体が動きません。それでも制作工程のノルマは非情にもやってきます。工房の一角で制作している若い大学院生は疲れ知らずのように見えて羨ましい限りです。彼女は何時間でも凸面の厚板に絵を描いていて、いつも涼しい顔をしています。私は午後になると溜め息が増えてきます。作業を終えると自宅のソファに倒れ込んで動けなくなります。大学院生は今日25歳の誕生日だと言って、友人にお祝いしてもらうため元気に帰っていきました。25歳かぁ。自分にもそんな頃があったなぁと思いつつ、精神性をそのまま保持して身体だけが若返らないものかと都合の良いことを思っていました。明日も頑張ります。