三連休① 風景彫刻について
2016年 10月 8日 土曜日
三連休の初日です。今日は朝から工房に篭って制作三昧でした。私の職場から2人の職員がデッサンをやりに工房に来ていました。いつも来ている大学院生もいて、今日の工房は賑やかでした。私はテーブル彫刻の上面に展開する陶彫部品を作っていました。これは風景を雛型化・造形化するもので、大きな括りで言えば、真鍮直付けで聖人や猫を作っている池田宗弘先生も同じ風景彫刻をやっていると考えられます。風景彫刻にはカタチの象徴化もあります。遠近法は無視される場合が多く、作り手の心象がサイズを左右します。私の場合は陶彫の個体を点在させますが、個体は抽象形態のため、表現された個々のモノに説明はありません。鑑賞者の想像に任せているのです。陶彫に刻んだ文様が古代の出土品をイメージさせると批評をいただくこともあります。これは彫り込み加飾を施して痕跡を作っているのです。最小の個体で最大の空間を手に入れるために風景彫刻という表現を利用しているわけです。ジオラマを作っているような感覚もあって、全体を俯瞰できる作品は、作っている時が楽しくて仕方ありません。時間があっという間に過ぎていきます。ただし、これが彫刻であることを忘れてはいけないと自分を戒めています。あくまでも形態以外のところに遊び要素を盛り込んでは駄目だと思っています。今日は雨が降ったり止んだりする不安定な天候でしたが、暫し作業に夢中になる瞬間があり、外の状況が眼に入らなくなりました。明日も続行です。
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Tags: 工房, 彫刻, 陶彫
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