16’新報の評壇より

ビジョン企画出版社が出している新報の評壇に、7月に開催した私の個展のコメントが掲載されていました。東京銀座のギャラリーせいほうには毎年評論家の瀧悌三氏が来てくれて、短い会話を交わしています。私の作品を大変好意的に受け取っていただき、また的確なアドバイスもあって感謝に耐えません。掲載されたコメントは短くまとめてあるので、全文を書き出します。「陶彫。『発掘シリーズⅧ』。疑似遺跡出土オブジェ。茶錆色が特徴。見ものは大作2点。1つは同じ箱物40点も連ねた円形構造物。迫力ある。もう一つは直線・弧線放射状構図を景観とする正方形物体。線の不揃いが興趣。他に小品少々。」文章が簡潔すぎて文句のつけようがありませんが、他の個展のコメントを読むと、かなり厳しい指摘があって、これは単なるコメントではないと思いました。瀧氏には客観的に批評をしていただいていると認識を新たにしました。作品の輪郭の説明の中に、迫力があると言っていただけたこと、線の不揃いが興趣とあって、その線の崩しに私が神経を注いだことをわかっていただけていることに勇気をいただきました。制作をしていると時々孤立無援なのではないかと私自身後ろ向きになることもありますが、批評を読むと鑑賞者との繋がりを感じて、何とも言えない喜びを感じます。頑張っていれば、いつか報われることを信じたいと思います。

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