週末 新作の内環部分の着手

今日も昨日に続いて工房に篭り、制作三昧の一日を過ごしました。まだ題名が決まらない新作の進捗状況ですが、作品全体はちょうど古代ギリシャで見られる円形劇場のような擂り鉢状の造形になる予定です。一番外側になる円環部分を20個の陶彫に分けて作っていましたが、一番外側の壁になる陶彫20個と、その上に配置する陶彫20個が完成し、現在は焼成を始めているところです。今日はその内側に位置する円環(内環)の大きさを決め、それをまた20個で構成するため、それぞれをどんな造形にするのか構想を練りました。ちょうどこの内環部分が作品全体の中核を成すので、じっくり考えました。今回の陶彫部品には曲面が少なく、平面を折りたたんだような構成要素が大半を占めます。全体では円形になるのに、ひとつひとつは直線(平面)が多いのです。それが新作の特徴と考えたのです。陶を使っての直線的な造形は難しいものがありますが、過去に類を見ない作品にしようと挑戦をしていると言っても過言ではありません。実際は四苦八苦していますが、何とかカタチにしたいものです。内環部分の成形は来週から作り始めます。制作サイクルは順調ですが、残り60個を何とか3ヶ月で作り上げなければならず、余裕がまるでありません。このところウィークディは窯を2回焚いているため、工房での制作は出来ません。と言っても、ウィークディの仕事が年度末を迎えているため、日々の神経疲れが激しく、夜は工房に行く意欲がなくなってしまっているのです。でも、今が粘り時です。今頑張らなければ、先は見えてきません。制作でも職場でも自分が放り出すわけにはいかない、制作では自分の根っこがそれを許さず、職場では自分の立場がそれを許さないのです。オレはまさに生きているなぁと感じる瞬間でもあります。

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