週末 制作&美術館へ…

今日は工房で作業をやった後、家内と自家用車で葉山にある美術館に出かけてきました。先日もそんな流れで美術館巡りをしましたが、今日は東京方面ではなく神奈川県三浦方面に行きました。美術館に行く予定があっても制作を止めるわけにはいかず、朝7時に工房に出かけ、成形と彫り込み加飾を明日やるためにタタラを8枚用意しました。座布団大のタタラ8枚には結構骨が折れ、腕が痛くなりました。2時間かかって今日の作業を終えて、午前10時過ぎには家内と自宅を出ました。横浜横須賀道路を使い、神奈川県立近代美術館葉山に到着したのは11時を回っていました。「若林奮 飛葉と振動」展は必ず見に行こうと決めていた展覧会でした。若林奮先生は、私の学生時代に彫刻科研究室ではなく共通彫塑研究室におられました。そのため直接若林先生から教えを乞うことができず、先生の活動を遠巻きに見ているだけでしたが、当時から若林奮ワールドに注目し、個展には必ず伺っていました。先生が執筆された文章もよく読んでいました。当時の私には難解で謎解きのような理論でしたが、今の私は先生の思索がわかるようになりました。「振動尺」という先生が作り上げた空間を図る尺度、成長する植物を観察して得た時間の概念等、その独特な造形言語に私は今も魅了されています。若林奮ワールドにおいては、空間的な関わりを独自の尺度で捉え、また蓄積された時間を銅板や紙や植物の葉を重ねることによって捉える方法が、やがて庭園制作へと発展していくように思えます。考えれば考えるほど、その独自な視点には苦しさが伴い、また作家本人の神経質な面が覗けますが、生前はどうだったのでしょうか。本人の性格はともあれ、今の私には若林奮ワールドが刺激を与えてくれることは確かです。展覧会を見た後、無性に作品が作りたくなったのが何よりの証拠です。ただ、葉山から帰った後、工房に行くはずだったのがウィークディの疲れが出て、自宅のソファに寝てしまいました。明日は制作を頑張りたいと思います。

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