週末 創作活動の魔力
2015年 9月 6日 日曜日
涼しかったり、蒸し暑かったり、このところ天候が安定せず、今日も昼過ぎに豪雨がありました。今日は朝から工房に篭って制作三昧でした。在日留学生企画のグループ展を控えている中国籍の子も朝から来ていて、猛烈な勢いで作品を作っていました。「最近、夜寝ていないので肌が荒れている。」と彼女は嘆いていて、来週の搬入までは気合を入れているようでした。私は新作の成形や彫り込み加飾、それから次の制作のために土練りもやっていました。既に制作サイクルが始まっています。身体は五十肩の痛みもあって厳しい状態ですが、創作活動には魔力があって、痛みが感じなくなる瞬間が何度もやってくるのです。身体が機敏に動くのが不思議です。人間の精神力は時に素晴らしいと感じますが、制作を止めた時は悲惨な状態になります。疲労を伴って自宅に帰り着くと、身体は完全に動かなくなります。脱力なんてものではなく、金縛りにあったような身体になり、天国から地獄に突き落とされるマイナス思考に襲われてしまいます。暫く身体をソファに横たえていると、少しずつ回復してきますが、これは一体何だろうと思っています。少し前までは作業でこんなになることはほとんどなく、作業後に近隣のスポーツ施設にも通っていました。今はスポーツをすると翌日ではなく、翌々日くらいに疲れが出てきます。そんな身体の状態をウィークディの勤務やスポーツでは気にかけているのに、創作活動となると昔のままで、身体も精神も長い間に亘って酷使していることも充分自覚しています。だからといって制作が始まるとコントロールが効かなくなるのです。自分を追い詰めていくのが創作の創作たる所以です。そのトレーニングが若い頃から出来ていて、つい創作活動の魔力に溺れてしまい、その振り戻しが自分の身体にやってきても、どうしようもない癖になっているというのが今の自分ではないかと思っています。
関連する投稿
- 昭和の日は彫刻制作一辺倒 例年ならゴールデンウィークに入り、観光地がごった返しているニュースが流れていますが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、全国に緊急事態宣言が出されていて、外出自粛が呼びかけられています。以前私 […]
- 週末 華やぐ工房 今日の題名は特別のことではありません。工房にやってくる若いスタッフが与える心地よい影響のことを言っているのです。この時期、季節は三寒四温で体調を崩しがちになりますが、今日は春めいた快適な一日でした。 […]
- 週末 活動時間について やっと週末がやってきました。私はいつものように朝9時に工房に行って、夕方4時までの7時間を陶彫制作に費やします。作業が始まると忽ち時間が過ぎていく感覚を持ちますが、創作活動に邁進する7時間は本当に疲 […]
- 週末 屏風の全体構成考案 「発掘~群塔~」の屏風部分の全体構成を考える時がやってきました。今まで3点の屏風作品を作っていますが、いずれも六曲一隻です。つまり6点の板材を折り曲げて組み合わせているのですが、今回の作品は定型には […]
- 作品の完成に安堵した日 まさか燃え尽き症候群ではないと思いますが、「発掘~群塔~」は自分にとって心底険しい制作工程だったようで、完成した作品を前にして、少しずつ力が抜けていくのを感じました。昨日の図録用の撮影の時に、工房に […]
Tags: 作品, 制作, 創作, 工房
The entry '週末 創作活動の魔力' was posted
on 9月 6th, 2015
and last modified on 9月 6th, 2015 and is filed under note.
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
Both comments and pings are currently closed.