週末 留学生の一時帰国

今日は朝から工房に行って、昨日準備した垂木で直方体の箱を13箱作りました。床置きの陶彫部品を梱包するための箱です。今日はいつものように2人の若いスタッフがやってきました。中国籍のアーティストはつい最近グループ展をやったばかりで、次は9月に在日留学生展があるため、出品予定の作品の制作に励んでいました。もう一人は今月初めにインドネシアに留学をしていた大学院生で、彼女は一時帰国していて、今日は久しぶりに工房にやって来たのでした。3週間に及ぶジョグジャカルタでの生活は大変刺激的で楽しかったらしく、1ヵ月後に再び渡航するインドネシアで何をするべきか、自らの目標が見えてきたように思えました。自分の経験から言うと、渡航早々に創作活動には手がつけられず、生活するための必要な情報と語学力に悩んだことがありました。彼女も例外ではなく語学の壁に悩みながら、それでも将来自分の糧になりそうな情報を集めてきました。イスラム圏のラマダンが始まったこの1ヶ月は何かと不自由するので、それを避けて帰国の途につき、また来月末には再びインドネシアの地を踏むことになるようです。次に帰国する来年には、きっと大きな成果を持ち帰ってくるでしょう。見聞や体験を咀嚼し、自己表現に繋がっていくのはもっと先になるかもしれません。常に前向きで創作意欲に溢れた彼女の今後の造形的な展開に期待します。それにしても最近工房にやってくるスタッフは、何故か国際派が増えてきました。昼食時間の話題が、中国やインドネシアに飛んでいくのが楽しいなぁと思うこの頃です。

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