週末 撮影に備える

いよいよ明日が「発掘~群塔~」の撮影日となりました。今日は撮影のための準備に追われる一日でした。陶彫部品の修整が出来ているか、接合に使うボルトナットの塗装はどうか、木彫付き厚板の油絵の具は隅々まで効果的に塗られているか、床置きの大きな陶彫部品に不具合がないか等々、朝から夕方まで気を回しながら細々と動いていました。これは結構疲れる仕事でした。屏風の蝶番だけは自分ひとりではどうにもならないので、明日スタッフが来てから対応しようと思います。図録のレイアウトも大胆なアイデアが思いつかず、完成した立体作品を前に途方にくれています。毎年のことながら新作の状況が異なるせいか、撮影前日に余裕を感じることは今だかつて一度もありません。これは個展の搬入にも言えます。撮影や個展の展示が「一番おいしい仕事」と家内は言いますが、この仕上げに至っても不安を拭えない自分がいます。微細なことが自信喪失に繋がりそうで、また冷静になれば心配は不要と思ったりしますが、この揺れ動く心は一体何でしょうか。造形作品は自分の全てです。命懸けと言っても過言ではありません。この作品の実質のゴールは図録の撮影日なのです。明日がどうなることやら、半分は楽しみで半分は不安に駆られています。この歳で何年経ってもそんな初心な経験をさせてもらえるのは、創作行為ならではのことではないかと思っています。

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