軍艦島に関する新聞記事より

長崎県にある端島は無人島で、その外観が洋上に浮かぶ戦艦を思わせるので軍艦島と呼ばれています。2年前の夏に軍艦島に行き、廃墟と化した島を見て回りました。自分には印象が強く、鉄筋コンクリートで覆われた外壁が今なお脳裏に焼き付いています。そんな軍艦島に関する新聞記事を見つけました。日本経済新聞の文化欄で、1961年軍艦島で雑用係として雇われた人が、炭鉱夫たちと暮らした当時を振り返って、その生活の一部を記事にまとめていました。過密な人口、都市機能を備えた島、そして最も恐れていた炭鉱事故、荒くれの労働者に翻弄された日々、筆者は1年で島から離れたようですが、雇い主から「逃亡者」と書かれた手紙が届いたそうです。現在は軍艦島の観光ガイドとして仕事をされているようですが、生活経験者としては貴重な存在とも言えます。私が軍艦島を訪れた時のガイドさんだったかもしれません。当時を知る人々も少なくなっているのかぁと思うこの頃です。少しずつ崩壊していく島を、これからどのようにしていくのか、遺産として守っていけるのか、今後の施策を見守りたいと思っています。

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