「台北 國立故宮博物院 神品至宝」展

連日賑わっている「台北 國立故宮博物院 神品至宝」展が夜遅くまで開催していることをネットで知って、日曜日の夕方6時過ぎに東京上野の国立博物館に到着するように自宅を出ました。やはり人気だったのは本館に展示されていた「翠玉白菜」で、天然の緑色から白色に移り変わる翡翠で白菜を彫り上げ、その葉に取り付いたイナゴとキリギリスが絶妙な構成の中に配置されていました。さらに磨き上げられた輝きに内部が透かして見えるのではないかと思えるほどの超絶技巧に驚きを隠せませんでした。平成館では書聖である王義之の卓抜さ、漆芸の彫技に見られる巧緻さ、どれをとっても秀逸な作品ばかりでした。その中で自分は「荷葉玉杯」のカタチの美しさ、「梅花彫彩漆輪花合子」の文様の心地よさ、「刺繍仙人図軸」の種別の楽しさに触れて、時が経つのを忘れました。有名な作品はまだまだありましたが、鑑賞者がつい見飛ばしてしまう中に自分のお気に入りを見つける楽しさを堪能しました。

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