イメージを育てる

新たなイメージはどこからやってくるのでしょうか。現在の作品制作が佳境に入った時に、うまくいったり、悩んだりしている状況の中で、ふと湧いてくる現行とはまるで異なるイメージがあります。現行の作品に集中しているにも関わらず、浮気でもするように新たなイメージは心を捉えて離れないのです。以前なら慌てて心のイメージを紙に描き留めていましたが、今はそんなことはしていません。忘れてしまうようなイメージなら、忘れてもいいと考えています。忘れられないイメージは紙に描き留めなくても、しっかり頭の中に刻まれてしまいます。そんなイメージを何度も思い返して、具現化するためにいよいよ動き出すことになります。そんな中でイメージに修正を加えながら頭の中でイメージを育てていきます。ふと湧いたイメージ、どこか天上から降りたつイメージ、それは最終的なカタチではなく、あまりにも漠然としているイメージです。それは何ものなのか、意志を介入せずにやってくるモノとでも言ったらいいのか、哲学的な論拠に従えば、そこから自己意志をもって作品の意図を考え、ギャラリーの具体的な空間を見据え、発表形態を決める作業に移るのです。イメージを育てるのは、そんな過程の中にあって、徐々に明快なカタチに変貌させていくものと考えます。

関連する投稿

  • 6月の制作計画 6月になりました。梅雨の時季を迎えますが、じめじめして湿気の多い毎日は好きになれません。でもこの季節が陶芸には最適で、土がゆっくり乾燥するので、ひび割れが少ないのです。今月は来年に向けて新作を進める […]
  • 実材としての土 20世紀の近代美術が写実から心象へ、その表現が求めるモノが変化していったのは近現代美術史を紐解けばよくわかります。モンドリアンの抽象絵画も写実を純化した結果見いだされた表現です。自分は学生時代は大学 […]
  • コメントの書き込み 今回のブログからコメントの書き込みが出来るようにしました。誹謗中傷も多いと助言してくださる人もいますが、ともかくやってみることにしました。お手柔らかにお願いします。HPも少しずつ充実させていこうと考 […]
  • 「構築〜包囲〜」HPギャラリーにアップ 1月末から2月にかけて横浜市民ギャラリーで展示した「構築〜包囲〜」がアップしています。このブログを書き始めると同時に作ってきた作品なので、制作の一分始終をブログに記録してきました。夏の間中、額に汗し […]
  • 制作途中の素材 作業場の片隅に制作途中の板材を置いています。週末しか制作できないのですが、途中の作品を見てあれこれ考えることは毎日しています。次の週末は板材に組み込む柱材を彫ってみようとか、どんなカタチを彫りだそう […]

Comments are closed.