知られざる画家カイユボット

先日、東京駅近隣にあるブリヂストン美術館で、印象派の画家カイユボットの展覧会を開催していたので見てきました。カイユボットは自分にとって未知の画家でした。テレビ等の情報で知りましたが、バランスの取れた構成と巧みな表現があって絵画らしい雰囲気を漂わせていました。カイユボットは父から莫大な遺産を引き継ぎ、当時の印象派画家を経済的に支えた人だったようです。自ら絵も描き、都会的な生活を主なテーマにした画家でした。画家自身が経済的に豊かだったためか画風にも優雅が漂っているように感じました。代表作の「ヨーロッパ橋」はがっしりした鉄骨による橋の構成が印象的で、広角レンズで捉えたような広さを感じさせています。歩く人、佇む人、散歩する犬が絶妙なバランスで配置されています。パリが新しい街へ生まれ変わる息吹きを感じることができます。自分はカイユボットを未知の画家と捉えていましたが、今回の展覧会には出品されていなかった絵画で「床削り」という作品を図版で見た記憶があります。上半身裸になった男たちが床を削っている情景を描いたもので、なぜか自分の脳裏に刻まれました。「床削り」の極端な遠近法の構成は「ヨーロッパ橋」にも通じる同じ構成要素を感じました。知られざる画家だったカイユボット。当時の印象派画家の中で仲間に経済的な支援をする特異な存在だったカイユボット。まだまだ未知なる実力派の画家が今後発見される可能性があるのではないかと思わせる今回の展覧会でした。

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