「ボイスから始まる」を読み始める

「ボイスから始まる」(菅原教夫著 五柳書院)を読み始めました。先日まで読んでいた「ヨーゼフ・ボイスの足型」に続くボイス論です。ドイツ人芸術家ヨーゼフ・ボイスに関わる書籍は専門的な書店を探しても少なくて、ブームが去ったかのような印象を持ちますが、ボイスが提唱した社会彫刻の概念は、現代社会にあっても生きていると自分は考えます。僅かに書店で購入できるボイス関連の書籍を手に取って、自分の中でのボイス論の構築を試みたいと思い、今回は本書を読むことにしました。著者は読売新聞社に勤めるジャーナリストです。目次をみるとボイスの理念を充分に伝える項目が並んでいるので、これ幸いと通勤の友にすることにしました。やっと最近になって自分もボイス像を紐解いた感が拭えず、改めて日本で見られるボイス作品に触れてみたいと思っています。確か山梨県清里に行った折、現代美術を扱う洒落た美術館があって、そこにボイスの作品があったと記憶しています。20代の滞欧中に見たボイスの作品もそうでしたが、室内いっぱいに広がる工事現場のような作品に面喰った思いがあって、難解そうな謎解きを避けてきたのです。ボイスの理念を知って、再度ボイス・ワールドに接してみたいと思っています。

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