横浜の「幽霊・妖怪画大全集」展

今日の午後、出張があって職場を昼ごろ出ました。職場が横浜駅に近いので、そごう美術館で開催している表題の展覧会にちょっと立ち寄り、出張先に向かいました。夏休みとあって幽霊・妖怪見たさに訪れる親子が多かったのですが、展覧会の内容は決して子供だましではなく、本格的な錦絵や肉筆画が並ぶ見応えのある展覧会でした。大判錦絵では歌川国芳や月岡芳年の画面全体に漲る圧倒的な迫力、構成力に亡霊の涼しさなど吹き飛ばす熱気を感じてしまいました。歌川国芳の「相馬の古内裏」の巨大骸骨の出現シーン、月岡芳年の「和漢百物語」シリーズ、また墨画淡彩では河鍋暁斎の幽霊の細密な描写に惹かれました。その他では尾形守房の「百鬼夜行絵巻」の妖怪キャラクター、猫や狐の化けモノ等で充分に楽しめました。江戸時代や明治時代にはまだまだ幽霊や妖怪が棲む闇があり、語り継がれる伝説があり、それを子供の教訓教育に生かす家長制度が残っていたのでした。そうした社会的・世俗的な環境があって、当時の画家たちが想像力を働かせ、あたかも隣に居そうな霊を眼に見える絵画として創り上げたと言っても過言ではありません。現代では漫画や映像に魑魅魍魎の世界が継がれていますが、科学万能でITのネットワークが進んだ今だからこそ、創造世界の中に棲む摩訶不思議なモノたちに共感を覚えるのではないかと思います。

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