TVに見入った「惜櫟荘」修復

日曜日の夜、BS朝日で「惜櫟荘ものがたり」を放映していました。岩波書店の創始者が自ら拘りをもって建てた惜櫟荘。僅か30坪の小さな別荘ですが、使われている素材は贅沢なものばかり。しかも目立たないところに贅を尽くしていて、建物の外見はむしろ質素な雰囲気すらありました。建築家吉田五十八の近代数寄屋作りは、日本の在りうべきモダンを取り入れて美術的に見ても絶品と思います。たまたま隣に住んだ小説家が惜櫟荘を買い取り、屋根瓦、敷石、土壁等をリサイクルして手間暇かけて修復しました。修復工事をしている様子はTV取材が追い、時系列に従って編集していました。これには思わず見入ってしまい、ゆったりとした時間の中で至福感を持ちました。自分はこうした番組が大好きです。かつてNHKで放映した番組で、桂離宮の修復工事を追ったドキュメンタリーがありました。これも印象に残っています。木材や瓦の素材を自分が作品として扱っていることも興味関心の対象になっていると思っています。良質な古材は歴史を刻み、燻し銀のような風格を出します。そこに自分は惹かれてしまうのです。

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