「田中恭吉 ひそめるもの」を読み始める

「田中恭吉 ひそめるもの」(和歌山県立近代美術館企画・監修 玲風書房)を読み始めました。田中恭吉は明治時代から大正時代にかけて生きた夭折の画家です。23歳で他界した田中恭吉は、知る人ぞ知る画家ですが、私は20代の頃から存在を知っていました。とくに田中恭吉の木版画に見られるムンクのような表現主義的な作風に惹かれていました。自分は高校生の頃から詩に親しんでいて、詩人萩原朔太郎の「月に吠える」も知っていました。その詩集に絵を寄せたのが田中恭吉で、単なる装丁を超えた珠玉の詩画集のような雰囲気を持っていました。あまりにも早く逝ってしまった画家であるだけに資料も少ないと思い込んでいたところに、たまたま書店で本書を見つけ、田中恭吉の23年間の足跡を知りたいと思いました。今回も通勤電車の中でじっくり読んでいきたいと思います。

関連する投稿

  • 画家キルヒナーと戦争 20世紀初頭から第二次世界大戦のヒトラーの弾圧を受けるまで、ドイツは美術のエポックを迎えました。それがドイツ表現主義で、自分は学生時代から関心を寄せていました。まずコルヴィッツの版画が先陣を切って、 […]
  • 「パウル・クレー 東洋への夢」 表題の展覧会は、静岡県立美術館で開催されているもので、知人からチケットをいただいたので行ってきました。クレーはたびたびブログに書いている画家で、この巨匠に関する興味はずっと尽きません。自分は20代前 […]
  • 頭はクレーのことばかり… 通勤途中で読んでいる書籍に、頭が左右されるのは今に始まったことではありません。今「クレーの日記」(P・クレー著 南原実訳 […]
  • 「無名性の錬金術師」を読んで 昨日に引き続き、種村季弘著「断片からの世界」に収められている美術評論で、今回はE・フックスに関するものです。ウィーン幻想派画家として国際的な名声をもつフックスは、ウィーンの多く画廊で銅版画を展示して […]
  • 大型版画の思い出 横須賀美術館で開催されている「嶋田しづ・磯見輝夫展」を見てきて、とりわけ大型木版画を制作していた磯見輝夫氏の作品に、自分の若かりし頃の思い出を重ねてしまうことがあります。20代の頃、自分は大学で具象 […]

Comments are closed.