「コーネルの箱」読後感

このところアメリカ人造形作家ジョセフ・コーネルに関する書籍をよく読んでいて、コーネル・ワールドに魅了されています。図版が多く掲載された「コーネルの箱」(チャールズ・シミック著 柴田元幸訳 文藝春秋)は作品解説集と思って読んでいましたが、解説と言うよりシミックの詩によって綴られた文学性の高いものでした。本書の訳者あとがきから次の文章を引用させていただきます。「一連のコーネル研究書を評して『コーネルは美術史家や評論家の一番よいところを引き出すようだ』とシミックは言っているが、それはむろんシミック自身によるこの本にも当てはまり、メディアを超えた二人の芸術家の見事な対話になっている。ふだんは一見素朴なユーモアと表情を抑えたアイロニーを身上とするシミックのなかに隠れている、洗練された知的なエッセンスが、コーネルを通して実に魅力的に浮かび上がっている。」何かの機会にコーネルの別の研究書を見つけたら、再びコーネル・ワールドに触れたいと思います。

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