「ダンス」の「跳」的イメージ

今月のRECORDのテーマを「跳」にしています。新年度が始まる4月に相応しいと思い、気分が昂揚する「跳」を選びました。「跳」的イメージはオリンピックの高跳びや動物の跳躍を思いつきましたが、古今東西の美術作品としてはマチスの描いた「ダンス」かなぁと思っています。それは複数の人物が輪舞する象徴的な絵画で、一度見ればその姿態が目に焼きついて忘れられなくなる作品です。自分も「ダンス」に倣って、人物が舞い踊る様子をRECORDに描いてみようと思い立ちました。なかなかマチスの束縛から離れられない構成になりましたが、人物の姿態を自分なりに単純化し、「跳」的なイメージになるように工夫をしてみました。まず人物の具象デッサンを段階を踏んで単純化していきました。その途中経過もRECORDに描き入れました。有彩色を使うと、それこそマチスの亜流になってしまうので、灰色とシルバーを使いました。

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