週末 炎神と木霊が棲まうところ

朝から工房で作業に勤しみました。今日は木彫一辺倒ではなく、先日成形を終えて乾燥を待った陶彫部品の追加分があって、その陶彫の化粧掛けと仕上げを行いました。久しぶりに陶彫をやり、夕方窯入れをしました。窯のスイッチを入れてしまうと電力の関係で工房の照明等が使えなくなるので、陶彫を窯に入れたまま、夕方まで木彫の荒彫りを行いました。ということで今日は午前中は陶彫、午後は木彫、工房を出る時に窯のスイッチを入れる3つの工程で締めくくりました。陶彫は窯で焼成されて作品化されます。窯には炎の神がいて、自分の手の届かないところで作品の良し悪しを決める審判が下ります。これは祈祷するより方法がなく、三日三晩の末、神のみぞ知る結果となって自分の前に変容した作品として現れてくるのです。一方、木彫は工程全てにわたって、木と対話を交わしながら彫っていきます。木目を読んで流れに逆らわず彫っていくと美しい彫り跡が残ります。これは木塊には木霊が存在し、森から切り出した木塊を生かすために木霊が指図しているように思えるのです。木塊の中から現れてくるカタチは木質となった自分そのものです。陶彫、木彫とも自然界が齎す不思議な力があるように自分は感じます。差し詰め工房は、炎神と木霊が棲まうところなのかもしれません。

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