改めてカラヴァンの世界を考える

「カラヴァンは土地の記憶(歴史)とむすびつく巨木(人間より遥かに長い生命をもつ)を対象に『場』を求め、自己を語るという内在的な裏づけによって『時』を確認する。(文尾略)そして出遭いの対象を語ることにおいて普遍的な世界(宇宙への秩序)へと近づき、自己を語ることにおいて、それを個別的なものにしようとする。」文章の引用は現在読んでいる「彫刻家との対話」(酒井忠康著 未知谷)によるものです。ここでダニ・カラヴァンの造形世界の考察が述べられていますが、どうも自分の記憶の片隅にあるので、NOTE(ブログ)のアーカイブを調べてみると、自分は2008年10月4日(土)に「ダニ・カラヴァン展」を見に世田谷美術館に行っていることが判明しました。美術館回廊にあった作品「ヤコブの椅子」も記憶に甦ってきました。引用した文章にある作品は「水滴」という題名がつけられていたことも思い出しました。展覧会全体の印象は広大な土地に設置した作品の雛型や写真が多数あって、地球的な規模で造形するカラヴァンのあまりにも大きな世界観に驚嘆していました。イスラエルに生まれたカラヴァンは、国の政治状況からしても平和への願いは日本人とは比べものにならず、広大な土地で造形を行うカラヴァン芸術の根底には、そうした人類不滅のテーマが息づいていると感じました。改めて、と表題にしたのは再度カラヴァンの世界を考えてみたかったためです。

関連する投稿

  • Exhibitionに2017年個展をアップ ホームページのExhibitionに今夏の個展をアップしました。Exhibitionは毎年個展会場をカメラマンに撮影していただいて、コトバをつけています。ギャラリーせいほうの白い空間の中で、彫刻作品 […]
  • 「佐脇健一 未来の記憶」展 先日、目黒区立美術館で開催中の「佐脇健一 […]
  • 撮影後の安堵感 月曜日から仕事が始まるので、本来なら今日のモチベーションは下がるはずですが、昨日の図録用撮影が何とか無事に終わって、今朝からストレスが脱けたようで心が軽くなっていました。昨晩は肉体的にも精神的にも疲 […]
  • 14‘個展図録のレイアウト 懇意にしているカメラマンが自宅にやってきて、今年7月開催の個展で配布する図録の打ち合わせを持ちました。お互い昼間は仕事があるので、いつも打ち合わせ時間は夜になります。先日撮影した膨大な画像の中から写 […]
  • アトリエの再現 芸術家が作品を生み出す場所や周囲の環境に覗き見的な興味を私は持っています。学生の頃も大学の一角を使って、彫刻科の先生方が真摯に制作されている現場を垣間見て、自分の意欲を高めたりしていました。東村山市 […]

Comments are closed.