彫刻における平面性

一般的な概念からすれば彫刻は3次元空間に置かれた構築物で、四方八方から鑑賞するものです。最近はそうした従来の彫刻の概念は崩れてきています。展示空間全体を使ったインスタレーションは従来の彫刻として扱えない要素が多く、またそうした作品が昨今ますます増えてきています。自分の作品には彫刻としての旧概念がいまだに生きています。その概念からすれば、自分の作品は平面性が強いレリーフかもしれません。自分も自作をレリーフと言って憚らないのですが、本来のレリーフの旧概念から言えば、ちょっと意味合いが違うようにも思えます。自作は座標(大地)からプラスマイナスとして考えている造形で、発掘された構築物が地上に出現したイメージをもって作っています。埋没された部分はマイナスとして認識している造形で、かつてテーブルを座標にしてテーブルの上と下に造形したことがありました。そういう意味で自作は厳密に言えばレリーフではなく、広がる大地に現われた3次元空間と考えられます。大地が占める割合が大きいので、平面性が強い作品と言うのが正確なところかもしれません。

関連する投稿

  • 三連休 充実の3日間 今日で三連休が終わります。初日は陶彫制作の後、フェルメールとムンクという人気絶大の美術展に出かけてきました。2日目は20個目の陶彫成形と21個目の成形のためのタタラ準備で朝から夕方まで工房にいました […]
  • 週末 全体と部分について 今日は朝から工房に行って制作三昧でした。新作「発掘~根景~」の陶彫部品が最終段階を迎え、制作に拍車がかかりました。私の作品は集合彫刻で、数ある陶彫部品をボルトナットで繋いで構成していきます。もちろん […]
  • 週末 「角景」テーブル刳り貫き作業 週末になって「発掘~角景~」の最終段階の作業を行うことになりました。「発掘~角景~」はテーブル彫刻です。テーブル部分に細工をする予定になっていて、刳り貫き部分を作るのです。テーブルの下には陶彫部品が […]
  • 1月RECORDは「浮遊の風景」 「風景シリーズ」として始めた今年のRECORDですが、まず最初の1月を「浮遊の風景」というテーマで日々制作をすることにしました。私が創作活動の中心に据える彫刻は、空間の中に置かれる立体であり、それな […]
  • 2018年版 印章のデザイン 毎年、印用の石材に自分の氏名を彫っています。今年は2点作る予定です。どうして新しい印章を作り続けているのか、私がずっと取り組んでいる陶彫による集合彫刻にその理由があります。今年は7月の個展で発表する […]

Comments are closed.