横浜の「バーナード・リーチ展」

仕事中に家内から携帯電話がかかり、夕方「バーナード・リーチ展」に行こうと誘われました。家内は邦楽器店に楽器を修理に出すついでに横浜駅に立ち寄り、駅前のデパートで開催中の展覧会に行くことを予定していて、横浜駅近郊に職場がある自分に連絡をしてきたのでした。自分は職場で会計処理に忙殺されていたのですが、夕方6時過ぎには職場を出られそうと思ったので、6時15分にデパートの展覧会場前で待ち合わせることにしました。バーナード・リーチは英国の陶芸家で、日本に縁の深い人です。日本の民芸の中に英国のセンスを持ち込み、また英国に日本的な美を伝えた人でもあります。飴色や鉄色した釉掛けの陶器が有名ですが、今回自分は「鉄絵組合陶板 生命の樹」に惹かれました。楕円を描く象徴的な樹木の枝に多くの鳥が憩う画面で、見ていると枝のリズムが心地よく感じられます。樹木の下にいる馬や人物は労働に勤しみ、さらにその下では魚が泳ぐ様子が描かれていました。生活に根ざした美を追求したリーチ。柳宗悦の民芸運動に参加し、富本憲吉や河井寛次郎、濱田庄司との親交により東西民芸の橋渡しをしたリーチ。今日は一日の終わりにいい思いをしました。仕事で疲れた心を元気にさせてくれるひと時だったと思いました。

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